祖父母が亡くなったのはここ2,3年の話です。先に祖母が逝き、その後少々病気療養もしつつ大往生といっていいのではないのでしょうか祖父もなくなりました。二人とも人間のできた人たちで私も大好きでした。祖母のときは、夫である祖父がしっかりしてましたので相続についてあまり心配されなかったのですが、いざ祖父が亡くなったときに、よもやウチで相続問題が起きるとは思いませんでした。

遺言を残さない不思議
祖父は遺言書を残していませんでした。思慮深く、実際書くとなれば専門書を引っ張り出してきて緻密な配慮をした遺言を書き上げるのではないかという性格だったので、それを聞いたときに私は意外な気持ちになりました。祖父には、私の親を含めて子どもが3人います。多少の預貯金と不動産、商売の在庫などがありますが、その分け方をどうしてほしいとか、家は誰かに丸ごと渡すとか、一切思いのたけが形に残っていません。たいした額ではないと慎ましく思ったのか、特段モメるような兄弟姉妹ではないと信頼していたのか、定かではありません。

お別れや供養の方法
相続財産の行方も気になるポイントですが、亡くなってすぐやってくるのは葬儀ですよね。親戚同士で誰に声をかけるとか、葬儀社との連絡を誰がするとか、どんなレベルの設えにするかとか、びっくりするほど決まりませんでした。というのも、こうあるべきだという意見が互いに強すぎて、子どもたちの間でもうモメていたのです。生前人付き合いのよい人だったから、きちんと近所の人や仕事関係の人に知らせようとする人と、喪主の立場として大規模になればなるほど事務関係が大変になるので極力小規模にしたいという人と、すっかり分かれてしまったのです。それぞれに意見があり譲りませんので、ここでどんな葬儀にしてほしいと一言残してくれれば、故人の希望ですので自分たちの都合どうこうよりも優先したでしょう。

家や仏壇の管理
葬儀もドタバタのうちに終わりましたが、その後も家を誰の名義にするとか、仏壇やお墓を誰が管理するとか、数多くのことを話し合い、結果長男が家を相続することになりました。その話の終わりが見えるまで散々言い合って、鬱憤が晴れないと各所で愚痴を言ったりと、そうとうなストレスなんだろうと感じ取れました。

めぼしい財産がなくても、たとえば意識がハッキリしなくなったらどう対処してほしいとか、葬儀はどんな開催方法にしてほしいとか、遺言やエンディングノートを残してくれるだけでも残された人たちへの最後のメッセージとして気持ちが伝わるのにと思った相続体験でした。
そんなことから、私は「迷わずできる葬儀のあとの手続きのすべて (何を、いつまでに、どこへ?)」を書かれている弁護士のHPを参考にしています。